音楽理論
豊かな音楽性を身につけるためには、楽譜から音楽を読みとる能力、感じとる能力が必要です。専門的に学ぶ生徒たちが、必要な知識・技術を修得し、感性が育まれるカリキュラムが組まれています。1年生は「コードネーム」「弾き歌い」、2年生は「和声」を学習します。3年生は「オーケストレーション」「作曲」「編曲」「音楽劇」「ジャズ奏法」などいくつかの講座の中から選択して学びます。
鑑賞研究・音楽史
バロック、古典派、ロマン派、近現代の音楽作品を取り上げます。鑑賞や演習(発表)などを通じて、各時代の音楽の特徴、様式の変遷、代表的な作曲家の業績を学習します。
演奏研究
創造的な表現の能力を身につけるには、演奏の技術とともに音楽に関する広範な知識が必要です。この授業では、バロック~19世紀の音楽作品を鑑賞し、社会環境の変化によって楽器が改良され、演奏法が変遷していくことに注目します。併せて各作品が持つ演奏上の目的と意義を考察します。
ソルフェージュ
音楽の基礎的な能力を養うために設けられた授業です。読譜力を養うだけでなく、楽曲の構造、形式などを楽譜から読み取る能力を習得することを目標としています。 聴音の授業では1年生は旋律聴音と和声聴音に分かれて学び、また学年ごとに能力別クラスで行われます。他にも、1年生はリトミック、コールユーブンゲン、ア・カペラコーラス、2・3年生は新曲の授業を通じて、リズム感、拍子感、調性感、和声感を養うトレーニングを行っていきます。
アナリーゼ
モチーフや和声、形式などの分析を通じて作品を客観的に見ることで各作曲家の書法を理解し、自身の音楽性を確立させ、それぞれの演奏に生かしていくことが目的です。バロック時代から近現代までの様々な時代の作品を取り扱います。
合唱
混声または女声による古典的なア・カペラからロマン派、オペラ、ミュージカルなど様々なジャンルを勉強します。自然な発声のための姿勢や呼吸法など細かい指導が行われています。
声楽演習
声楽専攻の生徒を中心にオペラの授業を行います。モーツァルト作曲「魔笛」と「フィガロの結婚」を題材に、歌や合唱の指導だけでなく、役柄に合わせた演技指導や歌唱表現・衣装製作・メイク指導など、オペラに必要なことを総合的に学習します。
オーケストラ
弦・管打楽器専攻の生徒によるアンサンブルの授業です。主に古典派からロマン派に至る作品を取り上げ、多様な楽器とのアンサンブルを学習すると同時に、それぞれの楽器の役割を理解し、合奏の基礎を学びます。
吹奏楽
管打楽器専攻生徒の必修授業と、他の専攻の生徒が履修できる授業の2つがあります。 管打楽器専攻の生徒で行われる吹奏楽は、レッスンで学んだ技術を生かし、他のパートとのアンサンブルを通じて、互いの音楽性を高め合う授業です。管打楽器専攻以外の生徒によって編成される吹奏楽は、初心者に対しては各パート別に楽器の基本的な奏法から指導しています。
室内楽
室内楽は弦楽器室内楽と管打楽器室内楽(ハープ、クラシックギターを含む)の2つに分かれています。弦楽器室内楽は主に弦楽四重奏を組み、アンサンブルの基礎を学びます。各グループごとに専門の講師陣の指導を受けることができ、各パートの役割などを細かく学習します。管打楽器室内楽は、大学の合奏授業に参加し、大学生と共に木管五重奏や同属楽器によるアンサンブルを学びます。
ピアノアンサンブル
1年生はピアノ連弾、2・3年生はピアノ連弾または2台ピアノを通じ、音楽表現を学習します。複数のグループに分かれ、6~7名のピアノ教員がローテーションしながら授業を展開します。
伴奏法
主に歌の伴奏により、アンサンブルの耳を養うことを目的としています。ブレス、フレージング、音色、バランスなど演奏法や伴奏の役割などを学習します。
副科声楽
3年生を対象とし、イタリア歌曲、ドイツ歌曲、日本歌曲、合唱などの授業の中から選択できます。それぞれの担当教員が学習テーマを設け、発声法・呼吸法などを基礎から学ぶことができます。
声楽基礎
音楽の基本である「歌」について、コンコーネ、イタリア歌曲、ドイツ歌曲などを通して、発声法、言葉とメロディー、ステージマナーなどを学びます。
音楽療法
音楽療法の基本的な情報を知ることや関連するワークの体験を通し、私たちを含むさまざまなコンディションの人々のwell-being(よい在りかた)に向け、音楽をどのように用いるか考えていきます。