音楽への想いと情熱を皆さんに届けたい

昨年度は、コロナ感染防止のために配信のみであったオーケストラ演奏会でした。今年はお客様をお呼びして開くことができた、今年度初めてのオーケストラの演奏会。たくさんの方々に聴いていただければ幸いです。

プログラム

ディベルティメントニ長調K.136

新しい仲間との希望が溢れる瑞々しいハーモニー
1年生高校に入学して初めてのアンサンブルとなるが演奏するのがこの曲、モーツァルトの作曲する弦楽四重奏のためのディベルティメントです。毎年1年生はその学年の同じ弦楽器の生徒とアンサンブルに挑みます。そこで、アンサンブルの楽しさや難しさ、一つのものをみんなで作り上げることが学べます。今年は楽章ごとの拍子の違いや、周りとの合わせ方を特に学びました。

J.ラター:弦楽のための組曲

親しみがあり、どこか懐かしいメロディー
開放的に鳴り響く音から始まるこの曲は4楽章にて構成され、それぞれ違った特徴が楽しめます。第1楽章はリズミックで、旋律の流れが綺麗な音楽。第2楽章は打って変わってふわふわとした柔らかい音色が体を包み、軽やかな旋律が、微笑みを誘います。第3楽章は指揮者を中央に左右に位置するヴァイオリンとヴィオラのソロ、そしてそれらを支えるメロディのハーモニーが美しいです。第4楽章はテンポよく進む旋律とそれぞれの楽器の掛け合いが魅力的です。

W.A.モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」序曲K.492

誰もが知る名曲ゆえの難しさ
フィガロの結婚といえば、モーツァルトの代表的なオペラです。オーケストラでの演奏はとても高いクオリティが求められます。曲は軽快で陽気で浮き立つ気分になります。今回演奏するのは2、3年生で、何回もの合わせと、本番を経て披露します。出だしの繊細な旋律は、プロのオーケストラでも何回も練習されるほど難易度が高いです。モーツァルトはシンプルで口ずさむことのできる旋律が多いのですが、一つの間違いでもとても目立ってしまい一音一音、奏でる上でとても高い集中力が必要です。オーケストラの先生方の細やかなご指導を頂き、出来上がった演奏を、是非オペラの内容をご想像しながらお聞き頂けると嬉しいです。

W.A.モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第5番イ長調「トルコ風」K.219より第1楽章

優美で華麗なメロディー
弦楽器が中心の編成ながら管楽器の音色はとても重要で、曲全体に華やかさをもたらします。ソリストの旋律とオーケストラの旋律がテンポよく絡み合い、一つの音楽としてホール中に響かせます。曲の終盤で訪れるのはソリストの見せ場、カデンツァ、です。ソリスト以外の音は消え、自由に演奏されます。
同じモチーフが繰り返され演奏されますが、一つ一つが魅力的でありソリストだけでなく、オーケストラも含めてのハーモニーをお楽しみください。

G.ビゼー:歌劇「カルメン」第1組曲

全員の気持ちを一つに熱のこもる力強い演奏
いきなり不穏な雰囲気漂う始まりで、大きな盛り上がりと共に一瞬の沈黙を迎えます。そして聴き馴染みのあるメロディが鳴り響き、管楽器の見せ所、ソロパートが他の楽器の刻みと共に披露されます。そしてそれらが静かに終わると、ハープとフルートの旋律が美しく絡み合います。続いてやってくるのが、3拍子の思わず体が動いてしまいそうな旋律です。ここで重要なのが旋律を支える刻みで、主に弦楽器が担当しています。2つの和音を聞き届けると、続いて行進曲のようで、力強く重厚な音色が低く響きます。しかしそのあと、囁くような軽やかな音に変わり、管楽器の旋律と、静かに跳ねる音と共に終わります。そして最後にやってくるのがカルメンと言ったらこれ!の曲です。私たちは心を一つに情熱的に盛り上げていきました。

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